LIFEAT [life≒eat]

食べることは生きること。日々出会う「幸せな食」や食についての雑感を備忘録的に綴っています。

〈旅行記〉国民の祝日・公現祭の日に歩くバルセロナ

今日は早朝にバルセロナを発ち、サン・セバスティアンに移動中の列車の中で書いています。

 
完全に盲点だったけれど、昨日はなんとスペイン全土が祝日!楽しみにしていたボケリア市場はまさかの「Closed」。
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悔しいので、せめてもと外観をパシャリ。
 
 それじゃあと思って向かったショッピングエリアもほぼ全てのお店がお休み。祝日にお店を閉めてしまうなんて日本じゃあまり考えられないけど、メインストリートのハイブランドの路面店も、百貨店でさえもシャッターを下ろしていて、日本でいう元旦のような感じ。
 
それでも街はそれなりに賑わっていて、みんな何をしているのかしらと思ったら、食事を楽しんでいるみたい。飲食店は比較的営業していて、友人同士やカップルで昼から食事しているようなのでした。
 
観光地はひとしきり回ったので、バルセロナっ子が遊んでいるエリアへということで、降りたのはFontana駅。人気のバルやショップが集まるGracia地区を、ランチの場所を探し求めて歩き回ります。数少ない空いているお店の中からそそられるお店・・・となると、なかなか見つからず、軽く30分は歩いたでしょうか、ついに良さげなお店を発見しました。
f:id:lifeat:20170107224425p:plain昨日同様、タパスとドリンクがセットの看板が出ています。
 
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街は閑散としているのに、店内はほぼ満席の賑わいよう。
さっそくセットメニューを注文しようとしたら、「ごめんね、今日はやっていない」とのこと。一瞬お店を出ようかとも思いましたが、気をとりなおして単品で注文。
 
待っているあいだGoogleレビューを見てみたところ、地元客に人気のお店、ツーリストはいない、とのことで、たしかに私以外アジア人は誰もいないし、聞こえてくるのはスペイン語ばかり。隣の席では常連風の子供連れのファミリーがくつろいでいて、街に根ざした感じが実に良い!
 
これが頼んだタパス。奥から、パンコントマテ、コロッケ、野菜のアンチョビグリル。
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 2ユーロちょっとのパンコントマテは山盛りのボリュームで、一人じゃ無理!と思ったものの、カリカリのパンにとトマトとオリーブオイルが浸みてじゅわっと美味しくて、全部平らげてしまいました。
野菜のグリルのアンチョビ添えは、じっくり焼かれてトロトロになったなすとパプリカがワインによく合う!たぶんこれは、スーパーでよく見かけた巨大なパプリカ。わずかにピリッと辛みがあって、肉厚で、とってもおいしい。
コロッケはたくさんの種類の中から、「山羊のチーズとりんご」という意外な組み合わせのものをチョイス。独特の臭みがあって、このプチサイズがちょうど良い。
1日目のお店もだったけどワインは日本でサーブされる2杯分くらいの量で、一杯で十分満足な量。水っぽくて1日目のワインのほうが好きだったけど、昼からすっかり気持ちよくなってしまったのでした。
 
私が食べているあいだ、隣の席では、子供が親戚のおばちゃんらしき人からプレゼントをもらっていました。この日スペインが祝日だったのは「公現祭」というカトリックのお祭りだからだそうで、スペインでは国民的イベントのよう。スペインのクリスマスは12月24日からこの公現祭まで続くらしく、そのプレゼントはどうやらクリスマスプレゼントだったみたい。街中にまだクリスマスツリーがたくさんあるのはそういうことかー、と納得。
また、街のあちこちのパン屋さんでカラフルなリース型のパンが売られているのも気になっていましたが、これは「ロスコン・デ・レジェス」といって公現祭で食べる伝統的なお菓子なんだそう。
f:id:lifeat:20170107224426p:plain必ずと言っていいほど金色の厚紙でできた王冠がセットで売られていて、この王冠を被った子供も見かけました。
 
 
さてさて、食事のあとゴシック地区をどんどん歩いていると、なんと港まで辿り着いてしまいました。大勢の観光客が、橋の先へと歩いています。たくさんのカモメが飛び交う、地中海の港。
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橋の向こうには、ショッピングモールがありました。エントランスに「Open 365 days」という夢のような文字が!街では閉まっていたZARAH&Mも、このモールでは営業しているみたい。どうりで観光客が詰めかけるわけです。
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ファスト系のショップやドラッグストアが入った、日本で言うと郊外型のイオンみたいな至ってふつうのモールではありますが、開いているお店に飢えていたのでテンション全開。
 
日本でもチェーン展開しているお店が多いので、特に新鮮さはなかったのですが、一つだけ日本じゃありえないものが。
f:id:lifeat:20170107224429p:plain わかります?1Fのフロアに、なんとアダルトグッズ専門店が入っているのです。ごくごく当たり前に存在しているこの違和感。しかも、お隣は子供服の専門店。おお〜、これは、カルチャーショック。
たしかに街を歩いていても、数は多くないけれども街中で普通にラブグッズ専門店を見かけました。日本だと歌舞伎町みたいな土地でひっそりと営業するか、せいぜいドンキでカーテンの奥で扱うかですが。少なくともイオンの中には、絶対にない。
 
せっかくなので、もちろん堂々と中に入ります。するとこれまた面白いものを発見!
その名も「SHUNGA」シリーズ。日本でも春画は近年公に認知されてきたけど、海外でもこんな文脈で知られているのねー。 記念に買って帰ろうかと思ったけれど、なかなかいいお値段なので断念。f:id:lifeat:20170107224430p:plain
 
もうひとつ、こんなものもありましたよ(笑)説明不要かと思いますが、このセンスがバルセロナっぽい。やたらカラフルだし、ニコちゃんついてるし。
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この棚の反対側には、愛を伝えるかわいいポストカードなども売られていて、要するに「愛を深めるグッズショップ」という位置付けなんですね。アダルトグッズが変ないやらしさを伴わず、愛の延長に存在しているのが、太陽の国・スペインってことでしょうか。
 
次回はサン・セバスティアンをレポートします〜。